協会けんぽの保険料率改定

サラリーマンの皆さま、4月の給与明細、確認しましたか?

昇給月だという方も多いと思いますので、いつもの月よりはしっかり見ていると思います。

「業績が良くないので昇給なんて・・・」と普段から給与明細など開きもしないという方も今月くらいは確認しておいてください。3月と全く同じという方はよくわかると思いますが、微妙に手取りが減ってませんか?

逆に微妙に増えてる人もいるとおもいます。この差額は何かというと。

健康保険料率の改定によるものです

協会けんぽ(全国健康保険協会管掌健康保険)は中小企業を中心に全国の多くのサラリーマンが加入する健康保険です。国が運営していた約10年前までは全国一律の保険料だったのですが、今は都道府県により料率に違いがあります。

最も高い佐賀県の10.75%から、最も低い富山県の9.71%と約1割の差があります。公から支出される医療費を抑えるよう地域単位で努力するよう仕向けられた政策によるものものです。住んでいる場所ではなく、会社の所在地により決められます。

協会けんぽの保険料率話に戻りますが、上記の違いはどの程度になのか、実際に計算してみましょう。

健康保険料の計算

計算方法は次の手順です。

まず「標準報酬月額×料率」により金額を出し、これを労使で折半します。

標準報酬月額は給与支給額をランク分けして単純化したものです。たとえば額面で月給29万円~31万円の人はみな「標準報酬月額30万円」として計算します。

上記佐賀県で30万円の人であれば

300,000×0.1075=32,250 →これを労使折半すると

16,125円

同条件の富山県で計算すると

14,565円

その差は1,560円ですから年間で18,720円、結構大きいですよね。

実は最も保険料の安い富山県は昨年の9.81%(これでもかなり安い)でしたから前年に比べマイナス0.10%と下がった都道府県のなかでも大きな下げ幅です。

標準報酬月額30万で計算すると300,000×0.001÷2×12ヶ月=

1,800円/年となります。

健康保険料だけではなく介護保険料もアップ

ちなみに40歳以上の人が健康保険料といっしょに収める介護保険の料率は全国一律です。しかし、こちらもこの4月大幅にアップしてます。

昨年の1.57%から1.73%ですから1割以上の上昇です。

先ほどの全国ワーストの佐賀県は健康保険料率だけでも

10.61%→10.75%と0.14%上がってます。介護保険の上げ幅と足すと

0.16+0.14=0.30%

月収30万であれば、年間5,400円の負担増。4月の給与明細で450円程度手取りが減ることになります。

(※その分課税対象額が少なくなり所得税軽減しますので実際には毎月の明細で300円減程度になると思えます)

今年10月からは消費税の増税も予定されており負担はますます増えます。個人のちからではどうすることもできないのですが給与明細くらいはきっちりと確認して天引きされるお金の把握はしておきたいものです。

 

 

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